ここに来て,オミクロン株のコロナウィルス感染者数が爆発的に増えています.東京では,一日あたり2万人が検査で陽性とのことです.罹患者はその数倍はいるでしょうから,大雑把に言って,東京で はコロナに10万人/日は罹患していると推測されます.このような状況で,本日の死亡者は 8 名で皆 60代から 90 代です.死亡者は 10万人中 8 名なので,死亡率は 0.008 % です.年寄りが亡くなっているので,コロナではなくともインフルエンザでも死亡するような人と推測できます.
この死亡率をインフルエンザと比較します.資料は,厚生労働省の新型インフルエンザに関するQ&Aから引用します.それによると,
- 例年のインフルエンザの感染者数は,国内で推定約1000万人です.
- 2000年以降,年間のインフルエンザによる死亡数は 214 (2001 年) から 1818 (2005年) 人です.
- 直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあります.それは,日本で約1万人と推計されています.
ということです.日本では毎年 1,000 万人がインフルエンザにかかり,そのうち 1万人が死亡します.インフルエンザに起因する死亡率 (超過死亡) は 0.1 % です.インフルエンザだけならば,0.002% から 0.018 % です.それに対して,オミクロン株のコロナウィルスでは 10 万人に 8 人が亡くなっているので,その死亡率 (多分超過死亡) は 0.008 % です.インフルエンザの超過死亡率よりも遥かに小さいです.先の 8 名が超過死亡でないとしても,インフルエンザとほぼ同等です.
簡単な統計解析から,オミクロン株の死亡率はインフルエンザよりもかなり小さいと思われます.超過死亡という概念を取り入れると,インフルエンザであれオミクロン株であれ,重症化した場合の死亡率はあまり変わらないと考えられるからです.本日の死者の 8 名がオミクロン株で直接死亡したとし超過死亡はもっと多いとしても,直接の死亡率はインフルエンザと同程度です.
まあ,これは私のいい加減な解析と推定ですが,使った資料はインターネットで公開されています.テレビに出てくる専門家や政治家,コメンテーターと言われる人が,ちゃんとした統計に基づいて話をしているのを聞いたことがありません.そういう人もいると思われますが,かなり少数です.小中学校の学級会レベルというような感じで,誰もが言えることを永遠に話しています.私はすぐにチャンネルを変えますが....このような人たちは,真実を知っているが煽るのが仕事と思っているのか,人と違う意見を言うと叩かれるのが嫌なのか,ただ単にバカだけなのか,よく分かりませんね.専門家と称するならば,統計に基づいた意見を言ってほしいですね.
私の計算や推定が間違っていることもあり得ます.素朴な素人の疑問に,専門家は答えて欲しいです.というか,もっと定量的な話をして欲しいです.
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